ドラマ編


by porcorosso234
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緋色のヴェネツィア 塩野 七生 (著)

緋色のヴェネツィア -聖マルコ殺人事件- 塩野 七生 (著)

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16世紀前半、海の都ヴェネツィアはトルコ、スペイン、神聖ローマ帝国の3強大国に挾撃され国家存亡の危機に瀕していた。
国難にあたる若きヴェネツィア貴族(マルコ・ダンドロ)と謎のローマの遊女(オリンピア)、貴婦人との秘めた愛を胸に野望を抱く元首の庶子(アルヴィーゼ)…。
権謀術数が渦巻く地中海世界を描いた、ルネサンス歴史絵巻第1部。

『緋色のヴェネツィア』『銀色のフィレンツェ』『黄金のローマ』の三部作、第一弾である。
作者自身が真の主人公は人間ではなく都市であると言っているように、
架空の人物を創作しながらも、この時代のヴェネツィアの史実を忠実に物語に織り込んでいる。

冒頭に出てくる聖マルコ寺院、元首公邸、聖マルコの鐘楼、などなど21世紀になった今でも変わらぬ姿をとどめているヴェネツィアの風景。
ヴェネツィアを歩くとこの道も主人公マルコが歩いたのかもしれないなどとついつい思ってしまう。
そんな気分にさせてくれるほど、ヴェネツィアは今も変わらない姿をとどめている。
主人公、マルコ・ダンドロは架空の人物であるが、実際に大運河沿いに
ダンドロ家が存在し、今はホテルになっているらしい。

文庫本化の際、表紙カバーに選ばれたのはティツィアーノの「灰色の眼をした男」。
この絵はフィレンチェのピッティ美術館に展示されている。
ピッティ美術館でこの絵に巡りあったとき、まるでマルコ・ダンドロにフィレンチェで出会ったような気がしたものである。

作者のいつか余裕ができたらこの三部作の続編を書いてみたいという言葉に密かに期待している。
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by porcorosso234 | 2005-09-08 00:30 | BOOK