神はサイコロを振らない Last day ~最終回~
2006年 03月 17日
[お話]
Last day ~最終回~
残された時間は、あと32時間
[と、いうことで。]
どんなドラマでもそうですが、最終回というのは難しいものです。
劇的な展開を期待していたり、希望の持てる終わり方を望んでいたり...。
で、このドラマの場合、奇抜なこともなく、派手な演出もなく、淡々と、でもしっかりと心に残るような終わり方だったと思います。
まず、テツ。
彼の場合、ヤス子と過ごす最期の日を最期にしたくないという気持ちが強く表れたような気がします。
大切な人と過ごすことも大切だけれども、少しでも可能性があるのなら、その可能性にかけてみたい...。
彼自身が選んだ道は間違っていなかったかなぁ...と。
5時間という時間を残し、ラストチャンスにかけたテツ。
彼は最後までテツでした。
菊坊と亜紀。
亜紀に関してはちょっとだけ菊坊といい感じ。
もし、本当にもう一度巡りあうとしたら、この二人、ちゃんと恋をして、温かい家庭を築いているような気がします。
子どもも5人くらい、いそうだし...。(o^^o)
亜紀を送り出す菊坊の声が泣いていて、そして「いってらっしゃい。」でした。
亜紀の帰る場所は、菊坊のところ、なのでしょう。
アッチとヤッチ。
ヤス子のためにいろいろと気を遣う亜紀。
ヤス子もその気持ちが分かっているからこそ、いつも笑顔。
アッチが消えたであろう瞬間。
分かっているのになかなか振り向けないヤス子。
一人になったけれど、彼女のそばにはいつもアッチがいるような気がします。
ヤス子。
ヤス子が黒木氏に言った、
「これまでのことではなく、これからのことです。」
この10日間で彼女、ずっとずっと前向きになったような気がします。
不可思議な10日間を経て、またいつも通りの日常を取り戻した彼女。
でも、ヤス子も菊坊もそして他の人たちも確かに変わっていった...。
それは確かなようです。
加藤教授が言うように、10年前に戻ったはずの航空機の残骸は発見されていない。
そして、乗員乗客も行方不明のまま。
パラレルワールドなんてSFの世界でしかないと思うのですが、
違う次元で、彼らは生きてるかもしれない、ただ、今目の前にいないだけで...。
そんな風に思いをめぐらすことのできる、終わり方でした。